定番にならなかった洋服展 Part1.
Bon Jacket -2010SS-
Euphonica 井本征志 様より(http://euphonica.yokohama)
初めて購入したEEL Products製品です。清潔感があり汎用性が高く洗濯も可能と、あまりにも具合が好くて、事あるごとに着ていました。ここからEEL Productsを愛用するようになって、店をオープンしたとき(2015年)も取扱いブランドとして真っ先に候補とした経緯がありますので、とても重要な一着です。残念なことに中年太りが始まってしまい、ちょっと肩とかが窮屈になってきたので、デザイン、素材はそのままに、幅をちょっと拡げて復刻してもらえないかなと(笑)。
《製作時のエピソード》
お盆の時に初めて婚約相手の実家へ挨拶に行くときに着ていくジャケットとして開発。長距離いの座り移動でもシワになりづらく、夏でも着れるように洗える生地を選びました。また、フランス語の「BON=良い」の意味から、着た人が良いジャケットと思ってほしくてその想いを名前に込めました。このBON JACKETがベースとなり、定番のベルボーイジャケットが誕生したため、惜しくも生産を終了させました。
インディゴジャケット、インディゴスラックス、ベッドパンツ-2015AW&SS-
CHANTILLY-2F 鈴木 様より(http://chantilly-2f.com)
インディゴジャケット、インディゴスラックスは直営限定の商品でしたが魅力的すぎて買いに行っちゃいました。元々のジャケットもパンツも大好きなパターンだったので。ベッドジャケットは こちらはようやく時代が追いついてきた感じです。数年前の商品ですが お店で着ているとよくお客様から「同じのないんですか?」と聞かれるくらいです。当時は全然人気がなSALE品でした。。 ベッドジャケットはインディゴジャケットと正反対の印象で同じパターンで生地が変わるとここまで印象が変わるのかとビックリしますね。そんな時代の先を行くEEL Productsの洋服が大好きです。
《製作時のエピソード》
直営店限定のインディゴシリーズは、鈴木さんのようにあれを展示会に出展してほしいといお声を多く頂いた商品でした。生地がGパンのような綾織ではなく、US NAVYのような平織り生地を使ったことで、着心地も見た目も軽さが出せました。ベットジャケットは、真夏に快適に軽く羽織れるジャケットをつくりたかったのですが、 普通にリネンのテーラードジャケットではつまらい。ならばシャツ生地でまるでパジャマを外着で着ているような感覚のジャケットにしたくて作りました。ただLOOKBOOKの撮影時にモデルの体調が優れなく、このベットジャケットの着用画像が 本当のパジャマのように写ってしまったのは、いまでは笑い話です。
ポケッタブルジャケット -2014SS-
ミルブックス主宰 藤原康二様より(http://www.millebooks.net/index.html)
夏場にクーラーがきき過ぎている場所で気軽に着られて、着ない時にはバッグにコンパクトにしまえる上着が欲しいとずっと思っていたので、ポケッタブルジャケットはまさにそれを叶えてくれた服でした。発売の案内をいただいてすぐに購入しました。夏場にカバンの中にずっと入れていて、急の打ち合わせなどでジャケットを着用した方がよい場面でも大活躍してくれています。随分着込んで新しいのが欲しいのですが、もう作らないということで、色を染め直しして(私が着込み過ぎて、随分と色落ちしてしまったため)ずっと愛用しています。しかし、かなりクタッとしてきたので、同じようなアイデアの上着をぜひ発表して欲しいと心から願っております。
《製作時のエピソード》
まさに藤原さんが言う通り、旅先にコンパクトに持っていけるように開発したジャケット。 しかし、あまりジャケットを丸めて持ち運ぶという事が定着しなかったのか、また丸めてできたシワも味となるように、あえてシワになりやすい生地を選んだのがわるかったのか、皆様にあまり浸透 しなかった。また、その何年後に懲りずにポケッタブルコートを発売した。しかもそれはポケッタブル時に首に巻いてイス枕になるスグレモノだったが、同じく定着せずあえなく生産終了。しかし、僕らは本当に優れた機能と思っているので、今後も懲りずに作り出していきい。
ピクニックシャツ -2009SS-
Snipe 鴫原様より(https://www.rakuten.ne.jp/gold/snipe/)
シャツの裾を絞れるのはなかなか無いと思います。絞った時のふわっとしたシルエットが好きです。ポケット位置も絶妙。何故かこのシャツを着ると気分が上がってました。沢山着過ぎてドローコード部分が破けてますが気に入ってたので補強して着てました。
《製作時のエピソード》
着丈の長いシャツを、自分の好みにあわせて丈を変えられるように作ったシャツ。また、シャツをINすると上半身に熱がこもるので、裾を絞って内側にクルッと入れると、シャツをINしているように見え、通気性があるシャツとして好評でした。このシャツを継いだ着丈の長いシャツは、様々なカタチになりながら毎年発表しています。
スポールクルー -2018AW-
ソコノワ 松村様より(https://www.sokonowa.com/aboutus)
所有していたvintageサーマルやワッフルがくたびれてきたところに丁度登場したスポールクルー。薄すぎず厚過ぎずの絶妙な生地感。現行のサーマルは化繊を含む混紡地が多い中、オールコットンは とても嬉しかった点で二枚買い。実際着用して店頭に立ってみると、女性の方にも購入いただき即完売したアイテム。
秋・冬・春とヘビーに着まわしたが、へこたれない。スリーシーズン使えるヘタラナインナー。再販を熱望するが、直してでも着続けたい一着。
《製作時のエピソード》
スポールクルーはデザインが先行の企画ではなく、この生地有りきの商品企画でした。松村さんがおっしゃる通り、コットン100%なのに縮みが少なく、何度洗っても生地の経年変化がない最高の生地なので、デサインは特に加えず、軍モノのインナーベースにより着心地を考え、縫い目の段差を極力少なくするフラットシーマで縫製しています。EEL Productsのスタッフも多く愛用し、皆が再販を希望する生地ですが、これを作っていた機屋さんは今はなくもう一度作れないでいるが、いつかは生地をリプロダクトを再販したい製品です。
ブルドックパンツ -2010AW-
ソコノワ高田様より(https://www.sokonowa.com/aboutus)
足元が冷える私には手放せないパンツ。一度履いたらダメでした。
マストな暖パンです。
《製作時のエピソード》
以前からヨーロッパのVINTAGE軍モノが好きでしたが、VINTAGE WOOLPANTSは裏地が付いていなものが多く、チクチクするのが苦手でした。とは言えキュプラのツルッとした生地が冬場に履くと、とても冷たく感じてしまい、しかも膝下には裏地が無いものが多く、足元が冷えるので冬場のWOOLPANTSにどこか苦手意識がありました。
ならば、裏に肌触りのよいコットンを全面貼り巡らせてしまおうと出来上がったパンツです。あえてフロントポケットやバックポケットは無くし、カーゴパンツのような大きなポケットを上に配置することで、荷物を入れた時にまるでブルドッグの垂れ下がったホッペみたいなシルエットと、ブルドックの勇ましさと軍モノのディティールの雰囲気から『ブルドックパンツ』と名付けました。
Bon Blouson LUX -2014AW-
6DIRECTIONS 合六様より (https://6directions.net/SHOP/g2704/list.html)
元々、ミリタリーアイテムであるMA-1をベースにしながら、表地に上質なウールカシミヤ、裏地に艶っぽいポリエステルのフェイクファー、バタ臭くなりがちなアイテムを色気のある顔に仕上げたEEL Productsらしい1枚。
高橋さん、渋谷さんの言うファッションが自由で、楽しいものであることを再認識させてくれるアイテムだ。EEL Productsは遊びと本気のさじ加減、力の抜け具合が絶妙で、表現力の豊かなブランドだと常々思っているのだけれど、本質として洋服への愛情、品の良さがあるからこんな万人受けはしないであろう、ひとクセある洋服も僕は大好きで、ついついお客様にご紹介したくなってしまう。。
定番にならないアイテム=挑戦、という意味でも毎回楽しみにしている。
《製作時のエピソード》
BON 仏語で良いという意味。僕らの作る洋服はよくフランス語と英語や日本語をミックスした名前を付けたりしています。MA-1をベースに上品かつまた少しゴージャスな素材選びをした都会的なブルゾンです。
このジャケットの少し前に似た企画でスプリットパンツというとても暖かくて上品なパンツがありました。そのパンツはかなり個人的に重宝しました。あと僕の友人もそのパンツを気に入ってくれて色違いまで購入してくれました。ちなみにそのパンツは値段も高かったので少量の生産しかできませんでした。
エレファントデニム -2016SS-
TIBETAN MARKET 佐竹様より (http://tibetan-market.com)
定番の砂浜デニムを初めて展示会で試着した時に、ジーンズを楽に穿けることに衝撃を受けました。(それまで個人的にジーンズはジャストで穿いて、いかにアタリを出すかという概念しかなかったと思う。しかし決してルーズではなく、ゆとりのあるワタリからキュッとテーパードの入るシルエットは上品な印象も持ち合わせ、今でもよく穿いています。エレファントデニムが登場した時も同じような感覚を覚えました。ストンとまっすぐ落ちるワイドシルエットは、オーバーサイズでジーンズを穿いた時のようなバランス。だけど腰周りはちゃんと合っている。ウエストの大きいパンツはベルトで締め上げると腰に生地がたまりゴワゴワに、、そんなことがない、ありそうでない名作パンツです。
《製作時のエピソード》
砂浜デニムというゆるいテーパードデニムとは一味違うデニムを作ろうと思い作成に取り掛かったデニムです。像の足のように太くて勇ましい様からエレファントデニムと名前をつけました。正直だれでも履けば似合うデニムではないと思うのですが、これを履きこなせる人とは仲良く食事ができると思ってます。あくまで個人的な意見ですのでご了承ください。
「ただ太いだけではなくなんか上品なんだよな」弊社スタッフが履いてると思います。